米国株で経済的自由を手に入れる

元ギャンブル依存症・低学歴・低年収の男が米国株(アメリカ株)で経済的自由を目指します。

サブスクリプションで世界の中心は製品からサービスへ

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ここ数年はSaaS銘柄・サブスクリプション銘柄に投資してさえいれば、誰でも資産を2倍・3倍にすることができました。

私は残念ながらSaaS銘柄・サブスクリプション銘柄ではMicrosoftに少額しか投資することができな かったので資産を大幅に増やすことができませんでした。

そこでよりサブスクリプションというビジネスモデルを理解するため『サブスクリプションー「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル』という本を読みました。

 

ちなみに現在のMicrosoftのミッション(経営理念)は

「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」

まさにサブスクリプションという顧客中心のビジネスモデルにふさわしいミッションです。

サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

 

 

なぜ、サブスクリプションなのか?

サブスクリプションモデルの強みは何と言っても不景気に強いということです。

 

これまでの製品を販売するというビジネスを本書では「ハリウッド型ビジネス」と紹介されています。

ハリウッド型ビジネスは、ヒットするであろう製品を作成し、大量に売れることを祈るという製品が中心のビジネスモデルです。

 

対してサブスクリプションは顧客にサービスを使用し続けてもらう為に、顧客のことを理解し、顧客が満足し続けるようにサービスをアップデートし続ける顧客中心のビジネスモデルです。

顧客が満足し続けるサービスならずっとお金を払ってくれますよね。

すると、企業の業績は読みやすくなります。

 

どういうことかと言うと、今、契約している顧客の数だけ来年も再来年も売上が約束されるからです。

 

顧客を満足させ続けることができれば不景気だからと言って売上が落ちることはありません。

SNSの普及も顧客中心のサービスへの移行に影響

最近、インスタグラムが実験的に縦スクロールから横スクロールにアップデートすると皮肉にもツイッターで不満が拡散され、インスタグラムの製品責任者がツイッターで謝罪するという事件がありました。笑

www.bbc.com

もう今の時代は何かやらかすとすぐに拡散され、よほどの企業・プラットフォーマーでもブランド力を失いかねません。

 

今日のブランドは広告ではなく経験を通して伝えられているのです。

 

サブスクリプションビジネスの決算で重要なこと

ハリウッド型ビジネスのP/L(損益計算書)は過去を記録したものでしたが、サブスクリプションビジネスは違います。

サブスクリプションモデルのP/Lでは今後12ヶ月でいくら稼ぐという未来を知ることができます。

なぜかと言うと、上述した通り顧客を満足させ続ければ売上は不景気だろうが維持することができるからです。

例えばフォトショップで有名なアドビの場合は売上の70%以上がサブスクリプションなのでその売上は来年もほぼ約束されているのです。

ARR(年間定期収益)

ARRとは簡単に言うと顧客が毎年払い続けてくれるであろう金額のことです。

サブスクリプション銘柄に投資する場合はこのARRがどれだけ成長しているかをチェックしなければいけません。

特にSaaS銘柄に投資する場合、マッキンゼーの調査によるとARRの年間成長率が20%に満ない企業は92%の確率で倒産するようです。

ARRの増加が定期コストを上回っていること

ここで忘れてはならない重要なことは、サブスクリプション。ビジネスにおいては、バケツから水が漏れていない限り、利益のすべてを将来の成長のために使うことは完全に理にかなっている。

要はサブスクリプションビジネスでは営業利益は重要ではなく、ARRの増加が定期コストを上回っている場合は将来の利益のために使うべきだということです。

それはなぜかというと、この記事で何度も記述していますが将来の利益がほぼ約束されるからです。

市場シェアを独占することができれば営業・マーケティングといった顧客を獲得する為のコストが無くなるのでその分が丸々利益になります。これがバケツから水が漏れている状態です。

GEI(成長効率指標)

GEIの計算方法は

成長コスト(営業・マーケティング費)÷新規獲得ARR=GEI

という計算式で求めることができます。

 

このGEIが1より大きければ入ってくるお金より新規ビジネスの獲得のためにお金を使っていることになります。

逆にGEIが1より小さければ使ったお金より入ってくるお金の方が多いことを意味します。

 

GEIが1より小さい場合はどういうことが考えられるのかというと

  • 市場を独占した
  • 市場で競争が無くなった(通信会社のように数社で寡占状態にある)
  • 他のビジネスにお金を使っていない
  • 市場が衰退している
  • 新規顧客の獲得に苦戦している

などが考えられます。(複数の場合も考えられる)

などでGEIが1より小さい場合は売上の成長を見込めない可能性が高いです。利益はコスト削減で増やせるかもしれません。

値上げ戦略をすることもできますがサブスクリプションビジネスではそれなりにリスクが高いように思います。

顧客中心のサブスクリプションビジネスでは「値上げ=顧客満足度を下げる」ということになりますのでチャーン(解約)する確率が高くなりますからね。

アップセル・クロスセルによる顧客単価の値上げなら問題ありません。

 

市場を独占しているのなら株主還元に期待できますがビジネスモデル的に配当より自社株買の方が合っていそうですね。(特にSaaS銘柄)

 

なので値上がり益を狙った急成長銘柄に投資するのならGEIが1より大きい銘柄に投資するべきです。

ただ、こういう銘柄は市場の期待も大きいということもありGEIが1より大きい銘柄は市場を獲得する段階にある可能性が極めて高いのでARRの成長率をしっかり確認しなければ痛い目に合うでしょう。

 

まとめ

サブスクリプション銘柄で高い値上がり益を狙うのなら

  • ARRの成長率が最低でも20%以上
  • GEIが1以上

この2点は最低でも満たし、なおかつチャーン率が低い銘柄が良さそうです。

ARRが20%以上成長していてもチャーン率が高い銘柄はダメです。

ただし、決算でチャーン率を読み取ることはむずかしいです。

私が見落としているだけかもしれませんがアドビとズオラの決算を見てもチャーン率はわかりませんでした。

なのでここはネットやSNSなどで顧客のリアルな評判を見ることくらいでしか判断できないのかもしれません。

そもそもマッキンゼーの調査からARRの成長率が20%未満の銘柄はチャーン率が高いのかもしれません。

さらにSaaS銘柄だと40%ルールというのを組み合わせるのもいいかもしれません。

 

あと、株主還元には期待しない方がいいですね。

サブスクリプションビジネスで配当を狙うとなると、現時点ではもう選択肢はAppleMicrosoftの2銘柄ぐらいしか期待できないのではないでしょうか?

ただこの2銘柄だとまだサブスクリプションの比率がアドビほど高いわけでもないのでGEIの計算がむずかしそうです。

 

最後に、日本では最近聞かないですが「お客様は神様だ!」という時代があったのに、なぜ米国のようなサブスクリプション企業が生まれなかったのか不思議です。

顧客中心というのは日本人が得意としそうなところなんですがね。

今後、日本にも米国で成功しているような世界で通用するサブスクリプション銘柄が生まれることに期待します。

サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル

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