正のネットワーク効果によって成功した銘柄と言えば、フェイスブック【FB】でしょう。
しかし、個人情報がケンブリッジ・アナリティカによって不正利用されたことを発端にSNS企業に圧力がかけられています。
ネットワーク効果の凄さとは?
ネットワーク効果は、例えば電話が世の中に2台あるとすると1つのノード(繋がり)があることになります。
これが4台だと6つのノードがあることになります。
この数値をグラフ化するとネットワーク効果の凄さがわかります。
電話が50台だとノードは1225個にもなります。
100台だとノードは4950個
200台だとノードは19900個
300台だとノードは44850個と指数関数的に伸びていきます。
フェイスブックの凄さ
フェイスブック傘下のSNSのユーザー数は2018年1月時点で
このユーザー数を基にネットワーク効果を数値化(ノード数)してみると
とんでもない数値になりました。
フェイスブックのノード数は兆でもなく京でもなくその上の垓(がい)です。
さらにフェイスブックの場合はユーザー数が増えれば増えれるほど広告を出したいという企業が増えます。
これを「ツーサイド・ネットワーク効果」と言います。
1つのビジネスでユーザー数も広告を出したい企業も指数関数的に増えていくんですからフェイスブックの成長の早さは納得です。
さらにこのビジネスはフェイスブックとユーザーと広告を出したい企業の関係はWIn-Win-Winの関係になります。
- ユーザー:無料でたくさんの人と知り合うことができる・フォロワーの多い人はお金を稼ぐこともできる
- 企業:フェイスブックが持つ大量の個人データのおかげで成約率の高いユーザーに広告を出すことができる
- フェイスブック:ユーザー数が増えることで個人データをたくさん手に入れることができて企業から収益を上げることができる
ケンブリッジ・アナリティカによる個人情報の不正利用さえ発覚しなければフェイスブックのビジネスは誰もが得するとても素晴らしいビジネスでした。
負のネットワーク効果
ここまで正のネットワーク効果の凄さを語ってきましたが、負のネットワーク効果もあります。
フェイスブックは最近、イランとロシアの政治宣伝アカウントを652件削除しました。
イランとロシアの政治宣伝アカウントはフォロワーが15.5万人もいました。
他にもミャンマーの高官らのアカウントを20件削除したり、個人情報の不正利用を嫌った米国のユーザーの24%がアプリを削除したという報道もあります。
18〜29歳の年齢層の44%がフェイスブックのアプリを削除していたそうです。
2018年Q2の決算によると北米のマンスリーアクティブユーザー数は2.4億人です。
本当にアメリカ人の24%がアプリを削除したとすると(削除したユーザーがアクティブユーザーとは限らないが)5760万人もユーザーが減ることになります。(アメリカのみのユーザー数はわからないので北米のユーザー数で計算)
5760万人もユーザーが減るとノード数は約1200京も減ることになります。
5760万人というとフェイスブックの22億人から0.26%の減少にすぎません。
しかし、ノード数で見ると5.09%も減少することになります。
ユーザー数が減れば広告を出す企業も減りますからエゲツないスピードで衰退するのが負のツーサイド・ネットワーク効果です。
フェイスブックがこの状況をどうやって打破するのか今後に注目です。
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