米国株のいいところと言えば株主還元なのでダウ採用銘柄の株主還元利回りを調べてみました。
過去10年(2009〜2018年)の平均株主還元利回りランキングなので配当を始めたのが割と最近なアップルとシスコやキャピタルゲインが大きい銘柄はどうしても不利になってしまいますがランキング形式で紹介します。
第30位〜26位
第30位
ビザ【V】
10年平均:3.04%
最高:2016年 4.53% 最低:2008年 0.4%
クレジットカードのビザは株価がずっと右肩上がりにもかかわらず、10年平均で3.04%というのはとても優秀なのではないでしょうか。
第29位
ダウデュポン【DWDP】
10年平均:3.92%
最高:17.06% 最低:2010年 1.76%
ダウデュポンは2017年にダウケミカルとデュポンが経営統合して設立された会社です。
この記事のグラフはモーニングスターのデータも元に作成しているのですが、おそらくダウデュポンの2008〜2016年のデータはダウケミカルのデータです。
2008年の株主還元利回りはなんと17.06%です。
第28位
ユナイテッドヘルス【UNH】
10年平均:3.99%
最高:2008年 7.53% 最低:2017年 1.62%
医療保険大手のユナテッドヘルスの特徴は不景気時には強烈な自社株買を実施していて好景気時にはあまり自社株買はしていません。(株価が大きく上昇しているのでもしかすると自社株買額はあまり変わっていないのかも)
また、2010年には四半期配当を 0.03から0.125へとジャンプアップしているのも特徴ですね。
不景気時にここまでの株主還元をしてくれるのなら次の不景気時には狙ってみたくなる銘柄です。
第27位
10年平均:4.15%
最高:2018年 8.44% 最低:2009年 1.27%
銀行大手のJPモルガンはリーマンショックの影響で2009年の配当は前年から約1/3に減配しています。
第26位
シェブロン【CVX】
10年平均:4.35%
最高:2008年 8.02% 最低:2010年 3.28%
石油大手のシェブロンは原油価格が暴落しても配当を増配しつづけていて好感が持てます。
現在は原油価格が回復してきていますから、これからに期待したいところです。
第25〜21位
第25位
キャタピラー【CAT】
10年平均:4.35%
最高:2014年 9.99% 最低:2010年 1.84%
建設機械メーカー大手のキャタピラーは自社株買はできる時にできるだけするといった感じなのかな?
過去11年間で3回も9%以上の株主還元利回りをしています。
第24位
コカコーラ【KO】
10年平均:4.32%
最高:2011年 5.24% 最低:2009年 3.53%
配当王のコカコーラはやはり安定していますね。
不景気だろうが好景気だろうが株主還元に大きなブレがありません。
これからも3〜5%ぐらいの株主還元利回りはしてくれそうだと期待できます。
第23位
ナイキ【NKE】
10年平均:4.42%
最高:2011年 6.76% 最低:2009年 2.11%
スポーツブランド大手のナイキもやはりリーマンショックの時はさすがに自社株買い利回りは低いですね。
スポーツブランドだからかオリンピックが開催される偶数年は自社株買利回りが2011年を除く奇数年と比べると高めですね。
第22位
10年平均:4.65%
最高:2016年 9.61% 最低:2012年 2.48%
重工系コングロマリットのユナイテッドテクノロジーズは景気に左右されやすい事業にも関わらず連続増配をしつづけ、自社株買にも積極的なのがわかります。
2016年は10%に迫る株主還元利回りをしています。
第21位
マイクロソフト【MSFT】
10年平均:4.75%
最高:2008年 10.48% 最低:2018年 4.75%
IT大手のマイクロソフトですが意外にも2018年が一番株主還元利回りが低いです。
アップルは株価が大きく上昇してもすごい自社株買をしているのでマイクロソフトにも頑張って欲しいですね。
第20〜16位
第20位
アップル【AAPL】
10年平均:4.76%
最高:2018年 11.45% 最低:2012年 1.26%
アップルは2012年の8月から配当を始めましたので2012年は1.26%と少ないです。
2013年からは自社株買利回りが3.7%以上で2018年には日本円で約10兆円の自社株買+配当14%増配というとんでもない株主還元を実施しました。
2013〜2018年の平均株主還元利回りは7.73%でした。
第19位
スリーエム【MMM】
10年平均:4.93%
最高:2015年 7.77% 最低:2009年 2.47%
配当王であるスリーエムですが意外とダウ採用銘柄では株主還元利回りは19位と順位が低めでした。
第18位
ベライゾン【VZ】
10年平均:4.97%
最高:2015年 7.5% 最低:2013年 4.22%
高配当で大人気のベライゾンは過去11年で自社株買は2回しかしていませんが、ずっと高配当のため第18位にランクインしました。
この安定感は魅力的です。
第17位
アメリカンエキスプレス【AXP】
10年平均:5.05%
最高:2016年 8.28% 最低:2010年 1.68%
バフェット銘柄であるアメリカンエキスプレスは2012年に配当を減配したものの、それをカバーするためか2012年の自社株買利回りが5.52%です。
配当よりも自社株買を優先しているのかもしれません。
第16位
ジョンソンエンドジョンソン【JNJ】
10年平均:5.13%
最高:2012年 10.05% 最低:2013年 4.01%
米国株ブロガーに大人気のジョンソンエンドジョンソンは第16位でした。
株価も配当も10年で約2倍ですから人気なのもわかります。
第15〜11位
第15位
ウォルトディズニー【DIS】
10年平均:5.26%
最高:2011年 9.01% 最低:2009年 1.19%
娯楽コングロマリットのディズニーでもリーマンショックには勝てず2009年の株主還元利回りが1.19%でした。
しかし、2009年以外はどの年も高い株主還元利回りでした。
第14位
ウォルグリーン【WBA】
10年平均:5.42%
最高:2011年 9.78年 最低:2008年 2.26%
今年からダウに採用されたドラッグストア大手のウォルグリーンが第14位です。
最近はAmazonのおかげ株価が低迷気味ですが配当生向はかなり余裕があり配当王になることはほぼ間違いないと思うので今後の株主還元にも期待したいですね。
2011年と2017年は10%に迫る株主還元をしています。
第13位
ウォルマート【WMT】
10年平均:5.45%
最高:2010年 9.08% 最低:2.92%
小売大手のウォルマートはリーマンショック〜ギリシャショックの間でも高い株主還元をしていて好感が持てますね。
第12位
ボーイング【BA】
10年平均:5.49%
最高:2008年 13.22% 最低:1.42%
ボーイングはここ数年で株価が大幅に上昇していますがそれでも自社株買はすごいですね。
第11位
プロクター&ギャンブル【PG】
10年平均:5.76%
最高:2010年 8.44% 最低:2009年 4.28%
さすがP&Gですね。
抜群の安定感です。
株価はあまり上昇していませんが配当狙いで投資するのなら本当にいい銘柄だと思います。
第10〜6位
第10位
シスコシステムズ【CSCO】
10年平均:5.84%
最高:2018年 13.73% 最低:2009年 2.33%
ネットワーク機器大手のシスコは配当を開始したのが2011年ですが、その前から自社株買利回りが高いですね。
2018年はかなりの自社株買+高増配を実施しました。
第9位
メルク【MRK】
10年平均:5.95%
最高:2008年 9.08% 最低:2009年 4.16%
さすがシーゲル銘柄です。
キイトルーダも好調ですしこれからの株主還元に期待です。
第8位
ホームデポ【HD】
10年平均:6.03%
最高:2011年 7.95% 最低:2009年 3.18%
ホームデポは株価が右肩上がりで、ここまで大きく株価が上昇しているにも関わらず毎年3%以上の自社株買をしています。
また、増配率も高いです。
第7位
エクソンモービル【XOM】
10年平均:6.03%
最高:2008年 10.55% 最低:2016年 3.69%
第7位にランクインしたエクソンモービルですが、株価は10年保有していてもあまり変わらずでした。
ただし、配当は約2倍になっています。
第6位
インテル【INTC】
10年平均:6.37%
最高:2011年 11.91% 最低:2009年 3.96%
半導体大手のインテルは過去の11年のうち2回も株主還元利回りが11%を超えていました。
半導体の需要はこれからまだまだ増えると思うので今後にも期待です。
第5〜1位
第5位
ファイザー【PFE】
10年平均:6.97%
最高:2013年 10.8% 最低:2009年 4.4%
シーゲル銘柄のファイザーも安定した株主還元利回りです。
第4位
マクドナルド【MCD】
10年平均:7.17%
最高:2016年 14.06% 最低:2013年 4.94%
マクドナルドは株主還元利回りが最低だった2013年でも約5%の株主還元利回りでした。
さらに2013年以外はすべて6%以上の株主還元利回りでとても安定しています。
第3位
ゴールドマンサックス【GS】
10年平均:7.54%
最高:2011年 14.64% 最低:2009年 0.9%
ゴールドマンサックスは金融銘柄なのでリーマンショック時はほとんど株主還元ができていませんでした。
しかし、2010年以降はすごい株主還元利回りです。
第2位
10年平均:7.69%
最高:2014年 14.82% 最低:2009年 4.2%
元バフェットの主力銘柄であるIBMは株主還元利回り第2位でした。
ここ数年は株価がイマイチですが配当は約3倍になっています。
第1位
トラベラーズ【TRV】
10年平均:11.59%
最高:2010年 21.65% 最低:2017年 7.05%
2018年にバフェット銘柄になったトラベラーズが第1位です。
しかもダントツでした。
損害保険大手のトラベラーズは2010年の株主還元利回りは脅威の20%超えです。
もし2008年年初に投資していたら株価は+172.75%で配当は約2倍になっています。
2017年が低いのは(低いと言っても7%)なのは大型ハリケーンが2つ発生したことが関係あるかもしれません。
それにしても、10年平均の株主還元利回り10%超えはすごすぎでしょう。
まとめ
私は株価があまり上昇していない銘柄が上位を占めると思っていました。
しかし、いざ調べてみると意外にも株価が2倍以上になっている銘柄もトップ10位内に5銘柄もランクインしていました。
トラベラーズは自動運転が当たり前になった時代でどうなるかわかりませんが次の暴落局面ではちょっと注目してみようと思います。
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