現在、ビジョナリーカンパニー4を読んでいるところなのですが、建設的パラノイアとROLという言葉を知りました。
建設的パラノイアとは、どれだけ今が好調でも、もし不景気になったらこうするとか、もし今の会社をクビになったらこうするといった様々な予測できないような事態や失敗に対してどうするかということを常に考えていることという意味です。
ROLは投資用語のことではなく、ビジョナリーカンパニー4ではリターン・オン・ラック(運の利益率)として紹介されています。
ビジョナリーカンパニー4では、インテルとAMDを比べ、AMDにはインテルを追い抜くチャンスが何度もあったのにAMDが半導体一位になれなかった原因となぜインテルが一位なのかという理由が紹介されています。
インテルはPC用のメモリーで独占的な地位を築いていたことからPCメーカーは安価なメモリーでインテル性と互換性があるものを求めていました。
そこでAMDが登場したのですが、PCメーカーから求められるほどの数のメモリーを生産することができずシェアをなかなか奪うことができなかったためにチャンスを掴むことができませんでした。
その後もインテルのメモリーに不具合が見つかりPCメーカーがAMDのメモリーを使用しようとするのですが、その時もAMDは生産が追いつきませんでした。AMDの生産が追いついた時は、時すでに遅しでインテルはより高性能のメモリーを販売していました。AMDはROL(運の利益率)がとても低かったのです。
インテルは性能はもちろん大事なのですが、それ以上に顧客からの受注に応えることができる生産力(信頼)を大切にしていました。これはインテルの建設的パラノイアの考え・規律がAMDのROLを上回るほど優れていたと言えます。
ROL(運の利益率)が高い人物としてはビル・ゲイツが紹介されています。
ビル・ゲイツは運良く上流中産階級の家庭にいい時代に生まれ、運良くポール・アレンという優秀なパートナーと出会い、さらに運良くハーバード大学ではプログラミング言語を学ぶことができ、運良く当時の超小型コンピュータ「アルテア」上で動作するプログラミング言語「BASIC」を移植するアイディアを思いつきました。
これだけ運が良かったら誰でもビル・ゲイツになれたのかというとそうではありません。
ビル・ゲイツは超小型コンピュータ「アルテア」上で動作するプログラミング言語「BASIC」を移植するアイディアを思いつき、ハーバード大学を中退しアルバカーキに引っ越し、寝る間を惜しんでプログラミングをした結果、チャンスを手に入れることができました。
ビル・ゲイツはたしかにとても運が良かったのですが、チャンスと見るや大胆な行動を取ったことで現在の資産を手に入れたということです。これはROLがとても高いと言えます。
また、ビル・ゲイツはマイクロソフトが好調な時でも「悪魔のメモ」を作成しており、ありとあらゆる事態や失敗に対しての準備をしていました。
ビル・ゲイツは建設的パラノイアでありROLも高かったのです。
私がビジョナリーカンパニー4から学んだ少額投資家が長期投資で成功するために大事なことはたった2つです。
- とにかくあらゆる事態を想定しデフェンシブに投資
- チャンスを掴む準備を続けチャンスが来たら大胆に行動する
ビジョナリーカンパニー4では優良企業・投資をしたいと思っていた企業がいくつも出てきておもしろかったです。
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