※2019/6/12 リライト
米国株ブロガーに人気のアッヴィ【ABBV】、私が保有するギリアド・サイエンシズ【GILD】、アムジェン【AMGN】、セルジーン【CELG】、イーライ・リリー【LLY】、バイオジェン【BIIB】、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ【BMY】をくらべてみることにしました。
時価総額ランキング
まずは、簡単なデータからくらべてみましょう!
第1位
アッヴィ
時価総額:1155.6億ドル
売上:326.5億ドル
配当利回り:5.53%
連続増配:46年(アボット時代含む)
代表的な医薬品:ヒュミラ(抗リウマチ薬)
第2位
イーライリリー
時価総額:1089.4億ドル
売上:239.5億ドル
配当利回り:2.18%
連続増配:4年
第3位
アムジェン
時価総額:1065.1億ドル
売上:237.5億ドル
配当利回り:3.43%
連続増配:8年
代表的な医薬品:エンブレル(抗リウマチ薬)
第4位
ギリアド・サイエンシズ
時価総額:840.5億ドル
売上:223.2億ドル
配当利回り:3.81%
連続増配:3年
代表的な医薬品:ハーボニー(C型肝炎治療薬)
第5位
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ
時価総額:766.7億ドル
売上:232.9億ドル
配当利回り:3.51%
連続増配:9年
第6位
セルジーン
時価総額:676.8億ドル
売上:157.7億ドル
配当利回り:なし
連続増配:なし
代表的な医薬品:レプラミド(抗がん剤)
第7位
バイオジェン
時価総額:450.6億ドル
売上:138.1億ドル
配当利回り:なし
連続増配:なし
代表的な医薬品:リツキサン(抗がん剤)
※データはすべて記事作成時点での数字です
セルジーンと言えば、2018年にCAR-T療法で将来有望視されていたジュノ・セラピューティクスを買収したばかりなのに、ブリストル・マイヤーズ・スクイブに買収されるということで合意しました。
さらに今、注目されているCAR-T療法とTCR療法のパイプラインを手に入れることになります。
バイオジェン は期待されていたアルツハイマー治療薬「Aducanumab」を中止したことにより株価は暴落しました。
一時は28%も下落しましたがその後、最大50億ドルの自社株買いを発表しました。
パイプライン
医薬品銘柄といえば気になるのがパイプラインです。そこで、フェーズ3まで進んでいるパイプラインの数をくらべてみましょう!
アッヴィ
Risankizumab:クローン病、乾癬症関節炎、潰瘍性大腸炎
Upadacitinib:関節リウマチ(承認待ち)、乾癬性関節炎、アトピー性皮膚炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、巨細胞性動脈炎
Depatuxizumab Mafodotion:グリア芽細胞腫
Empliciti:多発性骨髄腫 (ファーストライン)
Imbruvica:濾胞リンパ腫(FL)
Rova-T:小細胞肺癌(1LSCCLC)
Velipalib:肺癌、乳がん、卵巣癌
Venclexta:多発性骨髄腫
Elagolix:子宮筋腫
計9種
アムジェン
AMG520:アルツハイマー
Enbrel:乾癬性関節炎
Imlygic:転移性メラノーマ
Kyprolis:多発性骨髄腫
Omecamitiv Mecarbil:心不全
Tezepelumab : 喘息
計6種
ギリアド・サイエンシズ
Emtricitabine and tenofovir alafenamide:PrEP
Axicabtagene ciloleucel:癌
Filgotinib:関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎
計3種
イーライリリー
Abemaciclib 乳がん
Baricitinib : アトピー性皮膚炎、全身性エリテマトーデス
Dulaglutibe 3.0/4.5mg:糖尿病
Empagliflozin : 心不全、1型糖尿病、慢性腎臓病
Flortaucipir F18 : アルツハイマー
Galcanezumab :郡発頭痛、クラスター頭痛(承認待ち)
Ixekizumab : 体軸性脊髄関節炎
Mirikizumab:乾癬、潰瘍性大腸炎
Pegilodecakin:膵臓癌
Ramucirumab : 肝細胞癌、NSCLC ※肝細胞癌のみ承認待ち
Solanezumab アルツハイマー
Tanezumab : 癌の痛み、慢性腰痛、骨関節炎の痛み
Tirzepatide:糖尿病
Lasmiditan:片頭痛(承認待ち)
Nasal Glucagon:低血糖
計:15種
セルジーン
bb2121:多発性骨髄腫
CC486:骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病
Luspatercept:骨髄異形成症候群
計3種(上記の3種以外に適用拡大などの承認待ちが10種有)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ
TYK2 Inhibitor(1):免疫疾患
IDO Inhibitor(1):がん
NKTR-214(PEG-IL 2):がん
Relatlimab(Anti-LAG3):がん
Opdivo:がん(Opdivo+Yervoyなどの併用の承認待ちが多数)
計5種
バイオジェン
BIIB098:多発性硬化症(承認待ち)
BIIB067:ALS
BIIB093:脳卒中
BIIB111:脈絡膜血症
E2609:アルツハイマー
計5種
こうしてくらべてみると、フェーズ3まで進んでいる医薬品数ではイーライリリーがトップとなりました。
イーライリリーはフェーズ2もフェーズ1も多く今後に期待してしまいます。
病名から患者数をくらべてみる
乾癬
患者数:世界人口の3%と言われている(2億2800万人)患者数は増加傾向
銘柄:アッヴィ、アムジェン、イーライリリー
関節リウマチ
患者数:7000万人
銘柄:アッヴィ、アムジェン、ギリアド
患者数:5000万人 2050年には3倍の1.5億人になっている可能性がある
銘柄:アムジェン、バイオジェン
NASH
患者数:世界人口の3〜5%と言われているが現在、患者数が急増中(2億2800万〜3.8億人)
銘柄:ギリアド(selonsertibは治験失敗によりパイプラインから無くなっています)
患者数:3700万人 新規感染者数は毎年200万人ほどでなかなか減らない
銘柄:ギリアド
癌 白血病
患者数:1800万人 増加傾向にある
銘柄:アッヴィ、アムジェン 、イーライリリー、ギリアド、セルジーン、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ
糖尿病
患者数:4億1500万人 2040年までに6億4200万人まで増えると予測されている
銘柄:イーライリリー
片頭痛(偏頭痛)
患者数:10億人 3/4は女性
銘柄:アムジェン 、イーライリリー
患者数が多そうな病気のみ調べました。
バイオジェンはパイプラインの4つの内2つが大手医薬品企業たちが撤退しているアルツハイマー治療薬ということもあり私は手を出しづらいですね。
ただ、患者数は多いので頑張って欲しいです。
まとめ
アッヴィとアムジェンとイーライリリーはパイプラインが豊富なのでいくつか失敗してもなんとかなりそうですね。
現在のフェーズ3の医薬品をくらべただけの話なので長い目でみるとこの7銘柄が今後どうなっているかはわかりません。
今、パイプラインが少ない銘柄も得意の買収でパイプラインを拡充するということも考えられます。
特にアムジェン とギリアドはかなりの現金・現金同等物を保有していることから注目です。
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